中古マンションを売る

Aさんの場合

Aさんは、新しい中古マンションの購入契約をしていました。しかし、住宅ローンの条件として今お住まいのマンションを新しいマンションの引渡しまでに売却しなければいけません。期限は4か月しかありません。売り急いではいましたが、できるだけいい条件で売却したいということでした。

査定をしたところ、Aさんの3つの価格は以下の通りでした。

  • 売ることができる価格=2500万円
  • 売れる価格=2700万円
  • 売りたい価格=3000万円

さすがに私は3000万円の売り出し価格は厳しいと思いましたが、Aさんの強い希望もありましたので、次の通り戦略を立てました。

1か月目前半値引き交渉も想定し、3080万円で売却開始

1か月日後半・・・・・・2970万円に下げる

2か月目前半・・・・・・2780万円に下げる

2か月日後半・・・・・・2670万円に下げる

3か月日後半・・・・・・2470万円に下げる

こういう戦略を立てました。そして売り出した結果、2780万円のときに成約となりました。結果的には、過去の成約事例と比べ好条件での売却となり成功しました。

Bさんの場合

Bさんは特に売り急いでいることもなく、時間がかかってもいいので高く売りたいということでした。ただし古いマンションだったので、査定は厳しい数字をつけました。

  • 売ることができる価格=1300万円
  • 売れる価格=1400万円
  • 売りたい価格=1700万円

Nさんの本音としては、査定で算出した1400万円で売れれば大満足ということでした。しかし急いでいないので、できるだけ高く売りたいというご希望を尊重した戦略を立てました。

1〜2か月目・・・・・・1790万円で売却開始

3か月目・・・・・・・・1690万円に下げる

4か月目・・・・・・・・1580万円に下げる

5か月目・・・・・・・・1480万円に下げる

また、1300万円台まで下げるのであれば、「売ることをやめる」ということにしました。結果は売却開始1週間で出ました。買主が現われたのです。1790万円の売却価格に対し、かなり厳しい1400万円という購入申込書でした。

通常、住宅の場合、ここまで価格に聞きのある購入申込みを受け取ることはありません。しかし私は、この購入申込書を持ってBさんと相談しました。もともと戦略をちゃんと立てていたBさんにしてみれば1400万円が売却の目標額でした。その結果、交渉の末、1580万円で売却することができたのです。Bさんにとっては1割以上高い好条件での売却となりました。

なお、後日Bさんが教えてくれた話があります。このマンション、実は私以外に数社の不動産屋に査定を依頼していたそうです。しかし他社の査定の最高額は1370万円でした。過去の事例に固執し、売れる値段だけを考えた査定をしたのでしょう。戦略的に売ることの重要性を、改めて勉強させてもらいました